難聴遺伝学的検査

難聴の遺伝学的検査

当教室では以前より「難聴の遺伝子解析に関する研究」を進め、多くの難聴の原因遺伝子を特定するとともに、その原因遺伝子ごとに症状が異なることを明らかにしてまいりました。当教室を中心とした共同研究成果により、2008年7月に「先天性難聴の遺伝子診断」が先進医療として、2012年度には保険診療として「遺伝学的検査(先天性難聴)」が認められました。現在(2022年10月時点)、先天性難聴については50遺伝子1135変異のスクリーニング検査が可能となり、進行性難聴(若年発症型両側性感音難聴)については11遺伝子の全エクソン領域の解析を保険医療として提供しております。人工聴覚器学講座と連携しながら、疾患の原因と考えられる遺伝子変異が同定されれば、「遺伝カウンセリング」として結果を返却しております。

遺伝学的検査により難聴の原因が明らかになった場合、難聴の程度や将来、難聴が悪化するかなどについての予測が可能となる場合があります。また難聴以外の他の症状が起きるかどうかや、適切な治療法を選択するための判断材料のひとつとして利用することができます。また、遺伝カウンセリングの際は再発率(次のお子さんや次の世代で同じ難聴がみられるかどうか)や遺伝に関する不安などに関して相談することができるのも特徴のひとつです。

検査を希望される方は外来予約センター(0263-37-3500)へお問い合わせください。また難聴外来の担当医師よりご案内する場合もございます。